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2006年11月16日 (木)

信念の外に出られない

教育基本法改正が委員会で可決されましたが、本会議でも通ってしまうのでしょうか。NHKのニュースで各党のインタビューを観ていると、話し合いなんかできないと暗くなるだけです。

いったい自民党はどういう信念を持って子供たちを管理し、国民を管理し、弱い者いじめをしていくのだろうか。そのうえ戦争だってやりたそうだ。なんでそこまでやるかと、一般人にはぜんぜんわかりません。

ずいぶん前に、アメリカの哲学者ローティのことに触れた本を読んだとき、

「私たちは自分たちが信じていることの外にはでられない」

という言葉のやりとりが記憶に残っている。

私たちは自分の信念と対応するものしか観ていない。Aの信念を持つものが「データがこうだから、我々の意見は正しい」と言うのに対して、Bの信念を持つものが「そのデータはでたらめだ。統計的におかしい」と緻密に反論したところで、Aは自分の信念に対応してしか判断できないから、他の考え方なんてできない。社会科学と科学がついたって実際は主観がいっぱい。「人は見たいものしか見ない」と言ったのはゲーテだったかしら。

相手の信念は変えられない。それだったらどうしたらいいのか。

ローティは、「自分たちが今正しいと思うものから始めるしかない」と言っているそうだ。その考えを自文化中心主義と言うらしい。

不安になる世の中だけど、諦めないで「今ここの信念で」、自分がいいと思う方向を見ていかないといけないと思った夜だった。

ローティについて書かれていた本は、冨田恭彦の『対話・心の哲学』。ローティの著作も読んでみたい。

対話・心の哲学―京都より愛をこめて Book 対話・心の哲学―京都より愛をこめて

著者:冨田 恭彦
販売元:講談社
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