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2007年2月10日 (土)

老後に夫と同居は妻の負担

1月29日の新聞に「老後に夫と同居→妻死亡リスク2倍」という記事があった。http://www.asahi.com/life/update/0129/001.html

すぐに夫の母のことを思い出した。姑の不満は「毎日3食の食事の用意をしなくてはいけない」ことと、「出かけるのに夫がうるさい」ということだ。夫の親は80代。体のほうは元気なのだが、義父のほうは社長だったという自負があり、あまり同世代の老人とうまく付き合えない。老人会のお誘いに顔を出してみればと言っても、「あんなのは暇人が行くところだ」と言う。

暇は暇で淡々と生きて孤独を愛していればいいのだが、義母に寄りかかっている。義母はお花の先生もしていたし、墨絵やら何やら趣味の仲間も多く、よく出かける。それを義父は嫌がる。仲間と温泉旅行に出かけても、宿に義父は電話し「なにやってんだ」と怒る。義母の実家で法事があり、泊りがけで行けば久しぶりの親戚仲間と話がはずんでいると、義父から「早く帰れ」と電話が来る。なにせ義母の実家は九州なのだ。北の国からわざわざ九州まで出かけたらゆっくりしたい。なのに毎日のように義父が「帰れ」コールが来て、実家の人もあきれたり、心配する。そんなに妻といたいのなら、一緒に出かければいいのだが行かない。

義母がうらやましいのは、自由に暮らす未亡人の私の母だ。いつも「一人暮らしがうらやましい」「若いうちから未亡人になれてうらやましい」と言う。だから、少しでも一人になりたくて「1週間ぐらいお父さんを預かれ」と私たちに要求する。始めの頃は義父も来たが、正直うちに来ても誰も相手にしてくれない。私は外に出て、子供は学校、息子は仕事場で机に向かっている。やはり一人なのだ。散歩という趣味も釣りも囲碁も何もしない。昔は海外旅行が趣味だったのだけど、あることで騙されお金をなくしてしまったので、贅沢できない。そのことも私たちは最近知った。

義母から訴えが来たのだ。「お父さんが生活費を出してくれない」と。何か喧嘩したらしくて、義父は「この家もお金も全部自分のものだ」と、貯金通帳もすべて義母から隠したらしい。それで、義母は自分の貯金や年金で生活をやりくりしていたが、子供たちにSOSを出して、家族会議を開いた。「オヤジもぼけたか」と心配したが、ボケではなく、お金がなかったのである。

義母にしてみれば、人生のあてがはずれたようなものだ。昔はヨーロッパにも連れて行ってもらい、人も羨む暮らしぶりだったが、今ではお金はない。温泉にも連れて行ってくれない。息子と同居して、嫁が3食ごはんを作ってくれて家事から解放されるかと思ったら、息子は遠くに住み、たまにしか来ない。嫁は家事が苦手だ。

夫は「おふくろが親父を甘やかしたから悪い」などと言うが、あの世代では当然の妻の勤めだった。義父は、妻がいればタンスから自分の下着も出そうとしない。子供たちは「親父を残されて、おふくろに死なれたら大変だ」と言う。義母は、「私の方がもう駄目だよ」と気弱なことを言っているので、義母には未亡人という自由を少しでも味わってもらいたいと思っている。

でも、先に死ぬことを求められている義父という存在はなんだろう。お葬式で皆がほっとする場面が想像出来る。誰も来ない。義母のお葬式は若い友達も多いので賑やかになるだろう。ときどき、何かできることはないだろうか、と夫と話す。もっと大きな家を借りて皆で暮らすかとかも提案するが、義母は、友人の多い土地から離れたくはない。義父だけ引き取れと言われても、私には世話がしきれないし・・・正直これからどういう展開になるか不安なところだ。

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コメント

はじめまして
私は、いろいろな高齢者と接していますが、貴女の義父様が亡くなるとホットされる存在は如何なものか、本人が悪いのではないので、仕事をなくした男性に良くあることですよ!義父様と義母様がこれからどの様に過ごしたいか。義父様の意見、義母様の意見を聞きお子さん(貴女のご主人他)達を交えて話し合っては如何でしょう。義父様も自分に出来る事は自分でする様に少しづつ仕向け、誰も手を貸してくれない事を認識してもらう事です。縦の物を横にもしなかった人が病みつきに成ったと聞いた事があります。義父様も楽しみを見つけるのでは?
私達は家族にもっと長生きして欲しかったと言われる様にするにはどの様な老後の生き方をするか考えています。夫婦も子供とも付かず離れず、元気に時には家族や他人からも喜ばれる生き方を目指しています。私達は横浜を中心に活動しています。
NPO法人コミュニティー・ライフ横浜が中心に成っています
6件用のアパートで1件を共有にし5人が夕食だけ一緒に食べる、共有部分の掃除と夕食作りは外注とする。夕食の献立は月1度のミーティングで5人が決める。また、各自で好みのトッピングも出来る。毎月、村営の温泉がある山梨県都留郡道志村の大自然の中で、畑、田んぼ、炭焼きと色々好きな事を自由に
好きなだけし過ごし、収穫際で得た物を家に、子供の家に、又近所にお裾分けして身近の人とコミュニティーをとりながら、楽しく老後を過ごすことを目標にしている団体です。

投稿: このゆびとまれ | 2007年2月16日 (金) 15時53分

「このゆびとまれ」さん、コメントありがとうございます。本当にね。東京の兄弟も集まって、家族会議も開かれたのですが、なかなかうまくいきませんね。いろいろ家族の中が複雑(義母は夫の継母だったり、実の子がいたりと)なので困ります。義母が元気なうちは、彼女に任せるしかないと思っています。子供たちにもわからない夫婦の関係というのもあるのでしょうから。何かが起こったときに動こうと話しているところです。

投稿: kurumi | 2007年2月17日 (土) 05時01分

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