ぶす
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狂言えほん ぶす 著者:もとした いづみ |
ほんのたまに小学校の朝読書で読み聞かせのボランティアをする。
先日は、面白いお話がテーマだったので『狂言えほん ぶす』を2年生の教室で読む。黒板に「ぶす」とタイトルを書くと大騒ぎ。「ぶすって言ったらいけないんだ」とか、ひとしきり騒ぎが収まってから、「ぶす」の説明や狂言の説明をする。2年生に狂言はむずかしいけれど、いつか「あの「ぶす」の話だ」と思い出してくれたらと思う。お話はけっこう受けてくれた。息子に読んで練習したときは、「この話一休さんにあるよ」と言われた。一休さんにも使われているお話で有名だから、子供たちも知っているかなと思って、「似たお話を見たことない?」と聞いてみたら、誰も知らなかった。「一休さん観たことある?」と聞いたら、みんな見たことないと言う。最近はテレビで一休さんの再放送していないのかな。
おまけに、『遠野むかし話』の中の「豆腐とこんにゃく」の話をする。柳田国男の『遠野物語』に入っているお話しではなく、遠野に伝わる笑い話。お話にはふたつのバージョンがある。遠野で語り部の方からこのお話を聞いたときの印象が残っていて、図書館で本を見つけたのだが、実に短い笑い話だった。これをおもしろく聞かせるのはむずかしい。方言もうまくだせない。適当に自分でアレンジして方言もわかる程度使って話す。
息子が保育園のときよく、「むかしむかしあったずもな、いまはなかったずもな。どんとはれ」と、遠野物語最小笑い話を口にしていた。
2年生の子供たちも「どんとはれ」の言葉は知っていて、「遠野におばあちゃんいる」とか、「朝ドラ見た」とかひとしきり大騒ぎになる。先生のご苦労がわかるが、お話がはじまるとみんな真剣に聞くところがかわいい。
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遠野むかしばなし (続・続) 著者:正部家 ミヤ |
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