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2007年9月28日 (金)

介護人材確保のための緊急提言

 先日、朝のラジオで樋口恵子氏が介護の現場の問題点を話していた。大いにうなずくことが多かった。舛添厚生大臣に「高齢社会をよくする女性の会」 http://www7.ocn.ne.jp/~wabas/ が提言書を渡したとのことで、下記に長いがその提言書を写させていただきます(長いので提言のⅠだけです)。介護保険が、当初の理念(行政に本当にあったのか疑わしいが)から遠ざかっているようだ。いろいろ声をあげていかなければと思う。

介護人材確保のための緊急提言

世界に先駆け超高齢化がすすむわが国において、人生のライフライン

である介護保険が、担い手の側から崩壊の危機に瀕しています。

四半世紀前の結成当初から私たち 「高齢社会をよくする女

性の会」は、介護の社会化を提唱、当時嫁に一極集申してい

た介護を、大切なものとして位置付け社会全体で支え合う活

をすすめてきました。介護保険の成立は大きな成果でした

が、介護労働に従事する人たちの労働条件の現状は、まるで

護が 「社会の""」によって担われている感があります。

護者が幸せでなければ、要介護の高齢者が幸せになれるは

ずがありません。

私たち女性は介護従事者の8割を占め、家族介護者の4分の3を占め、ま

た要介護者の72%一人暮らし高齢者の4分の3を占め、介護についてき

わめて高い当事者性を持っています。その視点からみて介護従事者の置

かれた状況を看過することはできません。

私たちはこの989日に開催された第26回全国大会・静岡

(3千人)の全体集会において、本件に関して緊急提言するこ

とを満場一致で決議いたしました。以下にその要望を記します。

1 介護にかかわる人材確保のための緊急、・確実な待遇改善

1・介護従事者の賃金に1人月額3万円を上乗せする「3万円法」

                        ()の制定

① 介護従事者の賃金は平均を下回り、かつ確実な昇給の期待が

持てません。人間の生活の最終期を支える労働として報われると

ころが少な過ぎます。今すぐ介護に働く人々に月額3万円の上乗

せができるよう、たとえば 「介護人材確保緊急措置法」 ()

(通称3万円法)を時限立法で策定して当面の危機を乗り越え、長

期的には介護労働について適切な評価基準を明確に設定し、昇給

昇進の見通しを立てる必要があります。

② 財源については、本来税金で行なわれてきた地域支援事業費

回すほか、事業経営の効率化などの工夫をし、安易に介護保険

や利用者負担の増加に直結させないよう望みます。

③ 地域密着型事業所等の事務費の削減と可視化簡素化をめざし

て、地域全体の事業所事務のネットワーク整備を、厚生労働省

の責任で支援・推進してください。

④ 事業所は経営に関する情報公表をすすめるとともに、

介護報酬の一定比率を介護従事者の賃金として確保するよ

う基準を定め遵守し、公表することを望みます。

2・労働基準法等法令を遵守した経営

介護に従事するすべての労働者に対して、労働基準法はじ

め、男女雇用機会均等法、改正パート労働法の法規を経営

者は遵守してください。とくに、時間外賃金、深夜業の賃

金に浅する法令の遵守を求めます。

3・年金加入、福利厚生に関する特別の配慮

① 介護に従事する非正規労働者に対して、年金制度に緊急な特例

を設け、一定限度(20時間以ア )の従事著にほ就労期間を年金に算

入すること。第3号被保険者でなくても、国民年金保険料の免除、

半減などの減額を行い、支給時には満額支給するなどの優遇措置

を求めます。

② 介護従事者の4割が健康に不安を感じています。介護に働

く人の健康の保持は、要介護者にとっても必須要件です。正

規・非正規を問わず介護従事者の公休による定期的無料健診

の確実な実施を求めます。

4・研修の代替要員派遣と専門介護職への道

研修に参加する介護従事者のために、潜在有資格者、ボランティア

経験者等による代替要員を確保し、一定の研修は無料とします。

た意欲ある介護従事者の個性と能力を生かして、要介護者の生活を

より豊かに支えるために専門介護従事者への道を開いてください。

また介護従事者として出発した有能な人材が管理職、責任者として

活躍する道をひらくよう望みます。介護保険に関連して働く事務・

理部門の職員は、必ず介護現場の体験を持つよう望みます。

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