« 真冬日 | トップページ | 呪縛 »

2008年1月13日 (日)

死に方本

 荒俣宏監修の『知識人99人の死に方』を夫が貸してくれた。私が老後の見本としいている森茉莉の死に方も紹介されているからだ。その中で井伏鱒二が印象に残る。

 新友の太宰治がパピナール中毒で苦しんでいた時に、「僕の一生のお願いだから、どうか入院してくれ、命がなくなると、小説が書けなくなるぞ。怖ろしいことだぞ」と言ったというエピソードや90歳過ぎても「練習、練習」と原稿用紙に向かっていたという話など、井伏鱒二にはユーモラスさと真剣さが絡み合っている。

 そこで一句。  書くことはありがたきこと山椒魚

Book 知識人99人の死に方 (角川ソフィア文庫)

著者:荒俣 宏
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

夫に言わせると、この本は山田風太郎の本を真似したとかで、山田風太郎の『人間臨終図鑑』3巻(徳間文庫)も貸してくれる。目次は年齢別に死んだ人が集められている。二〇代で死んだ人では伊藤野枝と夏目雅子が並んでいた。百代で死んだ人の中には、107歳で死んだ彫刻家の平櫛田中もいる。結婚して最初に住んだのが玉川上水近くのアパートで、ほんの近くに平櫛田中の小さな記念館があった。そのときまでその彫刻家のことは知らなかったが、歌舞伎座ロビーに飾られている鏡獅子はよく目にしていたので、それから親しみをもった作家だ。あの辺はほんとうに良い場所だった。毎日のようにふたりで玉川上水を散歩した。今はふたりで散歩などしないなぁ。

|

« 真冬日 | トップページ | 呪縛 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 真冬日 | トップページ | 呪縛 »